芦村節子は旅で訪れた奈良・唐招提寺の芳名帳に、外交官だった叔父・野上顕一郎の筆跡を見つける。大戦末期に中立国で亡くなったはずの野上は独特な筆跡の持ち主で、記された名前こそ違うものの、まさかという思いが節子の胸をよぎった。身内は誰も取り合わないが、野上の娘の恋人である添田彰一はある疑念を抱く。戦争が終わっても終わらなかった一人の男の事情が見えてくる。
『オール讀物』1960年1月号〜1961年12月号連載、1962年1月に文藝春秋新社より刊行。発表年は連載開始年の1960年を採った。映画化1回・テレビドラマ化8回。以上をWikipedia日本語版で確認。
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