探偵小説家の寒川は、博物館で実業家の妻・小山田静子と知り合う。静子は、かつて自分が捨てた男から執拗な脅迫を受けていると打ち明けた。その男はどうやら、文壇を騒がせている覆面作家・大江春泥らしい。静子への思いと同業者への対抗心を抱えたまま、寒川は姿を見せない春泥を追い始める。乱歩が探偵小説の枠組みそのものを揺さぶった中編。
『新青年』1928年8月増刊号・9月号・10月号に3回分載された中編。断筆・放浪を経た乱歩の復活作であることをWikipedia日本語版で確認。刊行元は既存の『D坂の殺人事件』と同じく光文社(光文社文庫・江戸川乱歩全集)に合わせた。受賞歴は確認できなかった。
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