轢き逃げは、じつは惨殺事件だった。被害者は森元隆一。事情聴取を始めた刑事は、夫を轢いた人物がどうなったのかを一度も尋ねようとしない妻の法子に不審を抱く。隆一には八千万円の生命保険がかけられていたが、受取人の法子には完璧なアリバイがあった。刑事の財布、探偵の財布、死者の財布。十の財布が語る事件の裏に、やがて底知れぬ悪意の影が現れる。
「別冊小説宝石」1989年冬号の「刑事の財布」を皮切りに『小説宝石』へ1990年から1992年にかけて掲載され、書き下ろしのエピローグを加えて1992年に光文社より単行本化。Wikipedia日本語版で確認した。
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